見た、見つけました, 瓦版掲載企画
2006年04月26日
たるぽんの樽本 vol.1「卵の値段・珈琲の味」
エッセイ集「卵の値段・珈琲の味」
緑鯨社 ¥1000
2006年2月発行
「日常の詩人」の異名を持つ高橋明子が、《小樽のモンマルトル》と勝手に名付けた坂の上の家より、猫たちと眺めるかけがえのない日常を綴ったエッセイ集。
私が住んでいる手宮地区に通称本田沢という細長い通りがある。平成の初めまで、多くの種類の店が並んでいた。米屋、うどん屋、豆腐屋、履物屋、薬屋、クツの修理店。この通り全体がスーパーマーケットだった。銭湯が二軒あり、内風呂など不要だった。高校生のころまで、街の中心部よりの商店街に映画館が二軒あり、夕食後に低料金のナイトショーを見に駆けつけた。
(中略)
本田沢の通りには今、八百屋、魚屋、酒屋などが「かろうじて」という感じで残っている。車を持たない身にはありがたい。豆腐一丁、ショウガ一個を買いに走ることもあるのだから。
(高橋明子・著 「卵の値段・珈琲の味」の「個人商店」より抜粋)
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